ピアノ初心者 左手強化練習 ドレミの歌地獄

 

大人からピアノを始めた人は、
最初のころ左手をうまく動かすのが非常に難しく感じるのではないでしょうか。
かく云うわたしも、
ある程度左手でコードを弾きながら右手でメロディーを弾けるようになってからも、
左手コードがアルペジオだったり、メロディックなフレーズがあったりすると、
途端に左手の指が思うように動かせず、脳の一部がムズムズしてくるんです。

主な原因は2つ。

1)脳の中に、左手を独立して動かすための回路が未成熟。
2)機能(フィジカル的な)面で、左手をスムーズに動かす準備ができていない。

これは、子供の頃にピアノを始めた人と大人から始めた人との決定的な違い。
子供は常に脳も体も発達・成長中であり、
ピアノを習っていれば
自然と脳の中に左手をうまく動かすための回路が発達する。
身体的にも左手をうまく動かせるように発達するし、
子供の頃に身に付けた能力は大人になっても維持されやすい。
そしてこれらは、無意識に自然とそうなっていくのが子供時代の特徴。
自転車と同じで、子供の頃に練習すれば、短時間に乗れるようになって、
しばらく乗ってなくて大人になって久々に乗っても、体が覚えてるもの。
大人になってから自転車に初めてチャレンジした場合だと、
スクーターに乗れても自転車にはなかなか乗れるようにならない。

でも子供の時だって、
何度も転びながら一生懸命練習してるんだよね。
ただ夢中になってやってるし、
それこそトライ&エラーの繰り返しから学んで、
ある瞬間に”乗れた!”ってなる。
多分、大人から自転車に乗れるようになるのも、
夢中になって繰り返しチャレンジしていればきっと乗れるようになる。
それはピアノだって同じ。

では大人のピアノ初心者が左手をうまく動かせるようになるには
どうしたら良いか?
もう答えは出てますよね。
夢中になってトライ&エラーを繰り返すこと。
ま、左手の問題だけではないけれど。

●なぜ左手は動かないのか

これ、右利きの人の話で、左利きだと違うのかもしれないけど、
ようは普段左手を細かく制御して動かす機会が少ないから、
ピアノに限ったことではなく左手は動かしづらいもの。
お箸を使ったり、字や絵を書いたりするのだって、
練習しなければ左手でやるのって難しいですよね。
でも、右手だった最初から上手にできた訳じゃないことも
思い出して欲しいのです。
お箸も、ペンや筆も、子供の頃に右手でいっぱい練習してきたから
今は無意識に動かせるのです。
だから、今ピアノを弾く上で左手が上手に動かせなくても、
それは訓練されてない状態からいきなり動かせないのは当たり前で、
地道に訓練を重ねていくしかないんです。

●ハノンやツェルニーなども良いけど、筋トレ的左手強化も

上手に動かすには、上手に動かせるように鍛える。
ではどうやって?

初心者は、ハノンやバイエル、ツェルニーなど所謂練習曲などを
組み合わせてレッスンが進められることが多いと思います。
最近の大人向けコースなどでは、
弾きたい曲をメインにレッスン内容が組み立てられることも
多くなってると思いますが、
それでも補助的にハノンなどは取り入れられてるのではないでしょうか。
これら古典的練習メソッドは、
ピアノを弾く上で効率よく”指を動かす”ために有効だと思います。

ピアノを上手く弾けるようになるには、両手で弾きながら、
左右の音のバランスをコントロールすることも大切ですし、
そもそも、初心者にとって両手で弾くということが難しいわけで、
ハノンには指の動きをよくするために工夫された様々な曲があるわけです。
ただ、ハノンには左右を独立して動かす練習が不足してます。
それならツェルニーが良いとかってあるかもしれませんが、
初心者はなかなか先に進めないものです。
そこで思い至ったのが、
そもそも左手の指そのものを上手く動かすための
身体的訓練がまずは必要なのではないか?
ということ。
つまり、左手をうまく動かせるようになるための、
ある種筋トレ的な練習方法はないのか。

●トレミの歌! 筋トレ的左手強化のために

実はこれ、曲練習に行き詰まった時によくやる、
童謡とかの簡単な曲でジャズっぽっくフェイクして遊んでる時に、
たまたま発見したというか、気がついたのです。

”ドレミの歌って指の訓練にちょうど良い”

まずは左手で、
もちろん単音で普通に(フェイクとかしないで)弾いてみて欲しい。
普通にといったけど、少し強めに打鍵する感じで。

指使いはこんな感じ(ト音譜は参考)

どうでしょうか。
問題なく上手く弾けた人は、
多分フィジカル的に左手は準備できてると思います。
あとはハノンとかでしっかり練習していけば大丈夫でしょう。

なんとなく弾きづらかったり、
あるいは思ってたほど指が動かないことに気づいた人。
他の練習の合間とか息抜き程度で良いので、
ちょこちょここれ繰り返し練習してみてください。
1ヶ月もすれば、かなり指がスムーズに動くようになってるはずです。
5本の指をしっかり使って弾くのがポイントです。
意識して指をしっかり持ち上げてから素早く弾き下ろす。
少し指が疲れてくるまで繰り返す。
筋トレと同じ感覚で、負荷かけないと意味ないけど、
やりすぎると体痛めるので、そこは注意しつつ。

なぜ”ドレミの歌”なのかは、
たまたま5本の指をバランスよく使うし、
曲として弾いてて楽しいから(笑)
左手だから低音部分で弾くことになるので、
なんか少し強めに弾いてると楽しげなのに地獄の響き。
他の曲でも良いと思うけど、
この曲を思い切り弾きまくってるうちに気分⤴︎⤴︎になりますよ。
実際にこれ続けたおかげで、
わたしも左手がずいぶん強化されました。
ある程度慣れてきたら、
あとは普通に曲練習していれば、
もっともっと左手が動くようになります。
どんなに綺麗なフォームでも、
筋力ないと早く走れないし、
高く飛べないのと同じ・・・かな?

 

 

 

 

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