全調の基本スケールが簡単にわかる 黒鍵があっても迷わない覚え方

 

曲にはいろいろなキー(調性)があって、
全部白鍵のCメジャー(ハ長調)やAマイナー(イ短調)以外ははっきり覚えてない。
あるいは、先生は調号みれば分かるというけど、そもそも調号とスケールの関係がピントこない。
わたしはレッスン初期にこんな状態がずっと続いていましたが、
ちょっとしたアドバイスで簡単に全調のスケールを覚えることができました。
そんな覚え方の紹介です。

音の間隔の差には、全音と半音があります。
ある音名から上また下方向に向かって次に同じ音名となるのは8度の音で、
この間隔をオクターブといいます。
つまりドから始まり、ドレミ・・・シドと、始めのドから次のドが1オクターブです。
1オクターブの中で同じ音となる8度を除いた
1度から長7度(例:ドからシ、ソから#ファ など)の中の鍵盤を見ると
白鍵が7つ、黒鍵が5つあります。
つまり、この7+5=12の鍵盤で各音を構成しているのです。
これはスケール(音階)やメジャー/マイナー(長調/短調)といった調性は
始まりの音(主音)が12個×2個の調性(長・短調)=24種類あるということになります。
(G♭=F#など、同じ音で名称違いを含めない数)

 

 

ドから始まるCメジャー(ハ長調)や
ラから始まるAマイナー(イ短調)のスケールの構成音は
全て白鍵になります。
(注:マイナースケールにはナチュラル、ハーモニック、メロディックの3種類あるが、
特に記述がない場合、マイナーとはナチュラルマイナーとします。
【参照リンク】マイナースケールは3種類ある

この時の各音程の差は
ミとファ、シとドの間のみ黒鍵がなく白鍵が隣り合っています。
白鍵、黒鍵に関係なく、1つ隣の鍵盤の音は半音、2つ隣の音が全音となります。
つまり、Cメジャースケールのドレミ・・・シドは
ドからレは全音、レからミも全音、ミからファは半音、ファからソは全音・・・
となり、全全半全全全半の音の間隔になっています。

 

 

また、同様にAマイナースケールを見てみると
全半全全半全全となります。

 

 

この、”全全半全全全半”と”全半全全半全全”という音の間隔が
メジャースケールとマイナースケールの音の間隔であることを覚えてしまえば、
CメジャーやAマイナー以外の黒鍵が混ざるスケールでも、構成音が簡単に分かります。
もし、全/半の順番が思い出せない時は、
メジャーならドから上に黒鍵の数を思い出しましょう。
ドから上に黒鍵が2つと3つの部分に分かれています。これが全の並びの数。
全全 全全全 間に半を入れれば 全全半全全全半 です。
マイナーならラから上に黒鍵の並びの数を全とすれば、
全 全全 全全 なので、間に半を入れて 全半全全半全全。
これで忘れないですよね。

では、他の調で考えてみましょう。
例えばE♭メジャースケール(変ホ長調)の場合。

最初の音はE♭、つまりミ♭ですね。
そこから先ほどの””全全半全全全半”の間隔ですから、
ミ♭から全音=2つ隣の鍵盤はファです。
ファから2つ隣はソ。
次は”半”なので、ソの1つ隣でラ♭。
次は全だから2つ隣でシ♭。その次は全なので2つ隣でド。その次も全でレ。
最後に半でミ♭となります。
ここで、♭となったのはミ♭とラ♭とシ♭の3つ。
これが黒鍵となり、E♭メジャー(変ホ長調)の調合♭3つと一致するのです。

 

 

マイナーについても同様です。
E♭メジャーの平行調であるCマイナーについて見てみると、
始めの音はC、つまりドです。
そこからマイナースケールは”全半全全半全全”なので、
ド-レ-ミ♭-ファ-ソ-ラ♭-シ♭-ドとなります。
♭はミ♭、ラ♭、シ♭の3つでE♭メジャーと同じなので調号ももちろん同じです。

 

 

どうですか?
五線譜で考えると難しいような気がしますが、
鍵盤に置き換えて考えると意外と簡単に覚えられると思います。

平行調は5度圏を覚えていれば、90度の位置ですぐにわかります。
【参照リンク】五度圏(サイクル オブ フィフス=cycle of 5th)を覚えよう! 調号も平行調もすぐ分かる

まとめ
・基本スケールは、始まりの音(主音)12音×2つの調性(長調・短調)=24種類ある
・白鍵/黒鍵に関係なく、全音は鍵盤で2つ隣り、半音は1つ隣りの音
・メジャースケール(長調)の音(鍵盤)の間隔は”全全半全全全半”
・マイナースケール(短調)の音(鍵盤)の間隔は”全半全全半全全”
・全と半の並び方を忘れたらメジャーはドからマイナーはラから上に黒鍵の並びが全、その間に半を入れる

 

 

 

 

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